忍者ブログ
LIVEが終わった後の昂りは、振ったスノードームのようです。 そして、底に積もった雪を眺めるようにしてLIVE REPRTを書いています。
[57]  [66]  [65]  [61]  [41]  [40]  [39]  [38]  [37]  [36]  [35
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

9/24
HUSH“センチメンタルドライヴ ツアー”
at 新宿LOFT

まず余談。下北沢に行こうと小田急線に乗る時、ばっちり「ロマン・スカー」の看板を見てきました。
nilファンとして、書いとこうかなと。


そんな事をしつつ、LOFTへ。
ツアーファイナル、現メンバーラストのライヴ。
仙台の時よりも、落ち付いているような、いや…うーん、やっぱり複雑な心境だったかなぁ…。浮いてても次の瞬間沈んでたり、不安定な待ち時間。

ステージ前の低くなってるフロアには、ギュウギュウにいっぱいの人達。
さすが東京、と思いきや、「いつも、どこにHUSHファンがこんなに潜んでいるんだ!」って、お話してくれた方が言っていた。
この日だけってのは…だけど、会場が埋まってる中でHUSHを観たかったし、埋まって欲しいと思っていたし。

前日ZIGのライヴ上がりで、既に燃え尽きての今日。ボーダーラインを超えたら、限界が見えなくなってしまってどこまでも行けそうな気がしていた。始まる前からライヴハイって、すごい。


仙台で思いっ切り泣いちゃったので、LOFTでは大丈夫だろうと思っていたんだけれど、そんな私の思い以上の『アカシ』にやられてしまった。なんせ、イントロのギターが鳴った瞬間からダメだった。
ぼろぼろ流れる涙を腕で拭いたら、はっとした。涙を拭くとHUSHが見えなくなる事に。
見えなくなる位なら、涙なんか拭かなくていいや。視界を妨げられてたまるか。精一杯前を向いて、ステージを見てた。

そんな風に観ていた出来事を書きます。


ライヴ中は、仙台から来ている戦友さん達の近くにいたので、気持ちのノリも仙台風。仙台風を押し通したというか。つまり自分らしく。
また円陣もやったけど、周りの声が途切れる事なく押し寄せてきて、きっかけを出す友達はタイミングをはかれぬまま『JAPANESE MONKEY』が始まってしまった(笑)。まぁそれも自分らしく。

センチメンタルドライヴだけあって、<まともじゃないスピード>でトバし続けた様なライヴだった。どんなカーブもスピードを落とさず。
重く辛い感情はカーブを曲がる時のG、そのど真ん中を突っ込んで行く。風を切り裂く様に、堪らなく楽しかった。

mcもスピードを落とさずに。
<愛してる そんなのは言葉にするから 磨り減って行くだけ>(『乱反射』)
言葉にしたら形が変わってしまう種類の感情を伝えようとしていて、私達も感情のまま受け取る。
HUSHの伝えた感情と私達の受け取った感情は、形の違うものかもしれない。でも、どちらにとっても宝物だっていう事にかわりない。
それで良いと思った。宝物には、メンバーにさえ触らせないし、私も触らない。大切に心にしまったままで。
高瀬さんが前に出てくるベースの場面で、何回か米澤さんが高瀬さんを差す指先にも。
「PARTY野郎、登場!」と言った章人さんと指を差された米澤さんの、親密そうな2人の笑顔にも。
『呼吸』の前に「目と目を合わせて」と言った章人さんの、私達と自分のお互いを指差す仕草にも。
『Going to distortion』のサビ、米澤さんがいつもストロークの後腕を掲げるところ。この時は掲げず、噛み締めるように握っていた拳にも。
言葉以上に伝わる、たくさんの場面が。

ある漫画で読んだ事があるのですが、バイクですごいスピードで走っていてもお互いの会話が聞こえるんだって。周りには絶対に聞こえるはずがないんだけど、同じスピードで走っている者同士でなければ聞こえない。
mcはそんな感じでした。
章人さんは、ずるい事ばっかり言ってた。
「敢えて言うけど、米きゅーも、高瀬も、隆も、俺を俺のままでいさせてくれて、ありがとう」。
3人は、「なに言ってんだ、バカだなぁ」って言う様に、愛しそうに笑ってた。
私達にも、「こんな俺達だけど、お前らのお陰で、ちょっとはかっこよくなれたかな」。
そんな素敵な笑顔で言いやがって…ほんとずるいよ!私達だってたくさん元気や力を貰ったんだから!!
お返しに、いっぱいの笑顔で「ありがとう!」って言ってやった。


最初の『JAPANESE MONKEY』『センチメンタルドライヴ』『EXPLODE』『1976』『午前4時の月と太陽』、始まる前の不安とかをぶっ飛ばすには持って来いな、ずっしりと重みのある勢いの音とステージング、私達の拳・ジャンプ。

『センチメンタルドライヴ』のサビのコーラス。
米澤さんも高瀬さんも隆さんも、透き通る眩しい声が重なって綺麗だった。良い笑顔で歌ってたなぁ。
それとは対照的に、荒々しい章人さんの歌がコーラスの奥から突き抜けてきて。


勢いに乗った熱を巻き込んだ『アカシ』『おやすみの唄』。今まで体の外に放出していた熱、今度は体内で熱が駆け巡って、その熱の出口は涙になった。
『おやすみの唄』は、聴き入っているのにどんどん熱が膨らんでくる。


不安な重みを熱と一緒に出し尽くした次からの曲は、勢いのままに楽しさのままに体が動くようになってきた。
『ナイフ』で、赤と青のライトが隆さんの所で重なる。でも色は混ざり合わなくて、そんな色の荒っぽさと、『ナイフ』という曲と、隆さんの叩きっぷりが逆に合っていてかっこよかった。

「俺達は最後まで行けるとこまでいく。不可能を超えてく」と、ラストであっても消化試合なし、上を目指すって宣言する『呼吸』。
間奏の勢いのあるドラムや、高く上っていくようなギターに乗って、サビは高ーく飛べた。

『色情』だったかな?章人さんがギターを掛けてるのに、弾かずにアクションする場面で。
高瀬さんのベースがすごく前に出て聴こえて、かっこよかった。
また見られた、感情剥き出し気味の高瀬さん。両手中指突き立てまくって。鋭い視線でされると、こっちも燃えてくるお返しの中指立て!

章人さんに「PARTY野郎、登場」と素敵な紹介をされ、前に出てくる米澤さん。『SOAP BUBLLES』。
米澤さん、おっきい口開けての「おっおー」は、指差し付きの弾けそうで可愛らしくて柔らかい笑顔。
章人さんの「Clap your hands!」で、みんなの手拍子が楽しくって弾む弾む!!


本編最後は『SPIN』。
改めて、「SPIN」はライヴで大きく成長した曲だなぁと思う。大事な時にキメてくれる、なくてはならない曲に。
イントロで走る隙間あるのかなーと思ったけど、大人数みんなあっちこっち走るからぶつかりながらも、やれるもんだ。
すれ違う顔みんな笑ってるの!大はしゃぎで晴れやかに。
サビでくるくる回る友達の後ろで、すごく気持ちよさそうに回ってるなぁって見ていた。爽やかな風の中で、踊ってるみたいに軽やかで。


ec1曲目は『いつかシドヴィシャス』な予感の中、「アンコール!」叫びながら、友達と熱く語り合ったり。
アロハシャツで飛び込んでくる高瀬さん。予感的中。
おもちゃを投げたりひっくり返して遊ぶように楽しい!
ハモリの方が綺麗な曲って面白いし(笑)。

おもちゃを元に戻そう。章人さんと高瀬さん、定位置に。
『乱反射』。
「Art is long,~」の曲は特に、何かが私の中に刺さって、でもあまりにも急所に刺さるから痛みを感じないんだけど、貫かれて身動きが取れなくなる…そんな感覚になる。
「乱反射」では、貫かれてるから動くと傷が開くのに、刺さっている所を探す為に暴れて掻き毟っていたのかもしれない、胸が痛かった。
弾いている姿も掻き毟っている様に見えて、弦が切っ先の様だった。


ec2回目。
隆さんが長袖で入ってきたのにはびっくり(笑)。
電子音で始まった『SHELTER』は、少しひんやりしていて気持ちよかった。
曲の方は、テンポが速めで熱くなってくる。この曲は噛み締めて聴きたいと思ったので、ちょっと残念。

限界ラインは見えないけど体が限界近くなったこの頃、やってくれるぜ『Going to distortion』。
最後の大暴れになりそうだと思って、「♪死に物狂いで全力疾走~」なヘドバン!拳で突っ込む!!
ステージもフラッシュや暗めのライティングだったけど、視界も暗転しつつあったので(笑)、あまりステージ見ていなかったです。


気持ちは、まだまだ行ける!と告げていた(誤報かもしれない)。ec3回目。
今度は、<蒼い空泳>ぐ様な気持ちの良い『ヒカリノサキ』、弾む楽しい『bullet』。
『ヒカリノサキ』の「歩き出した~」のコーラスは、隆さんと一緒に合唱。みんなの声が綺麗だったし、「JUST WALK~」と重なる度に上へ上へ上がっていく様で気持ちよかった。


4回目のアンコールの中、とうとう体が引き攣って痛み出した。後ろへ下がる。
入ってきた章人さん、前に出てきて、息を切らしながらも力強く。
「ラストの『SPIN』、最後、回って、俺達を送り出してください!!」言葉とメンバーの笑顔が、じわじわ心に染み込んでくる。
次の瞬間に鳴ったイントロを聴くと、反射的に入るスイッチ、突っ込まねば!と思うも、体が動いてくれなかった。ここで見届けよう。
でも、溢れてくる感情は止められない。気持ちは前に突っ込み。
そんな私とは対照的に、弾丸の様に突っ込んでいく人がいて、その中に友達さんがいたらしい。私の動かなかった体の変わりに、と思い込ませて頂く事にする。

端から「SPIN」を(というかHUSHのライヴ自体を)見た事なかったけど、ものすっごくよかった!HUSHらしく送り出すには、疑いなく相応しい曲だと思う。
章人さんと米澤さん、顔をくっ付け合って子供みたいな笑顔!
米澤さんは隆さんのすぐ側まで行って、並んでの演奏。最高の友達同士の様な笑顔!!

なんて言ったら良いんだろう、あの景色を。
<spin the world>。「楽しい」「大好き」とかの感情と笑顔と音でギュウギュウに満たされているライヴハウスという世界を、HUSHも、走っている人達も、思いっ切りかき回している様だった。
かき回すと、その中からたくさんの光の結晶が出来上がって、弾け飛ぶ様に、本当に見えたんです。
眩しくって、楽しくって、涙ぐみながら笑って見てた。すごくいい景色でした。

最後の締めのドラムが、終わりか?と思いきや終わらせない、イタズラな笑顔の隆さんと、それに戸惑いつつ乗ってくる笑顔のメンバー。
バシッと!ではなく、こんなちょっとラフな笑顔で終わりました。


米澤さんと隆さんが、勢いよくハイタッチ!
一番最初に米澤さんはけてしまう。
章人さんと隆さんもハイタッチ。
上半身裸の章人さんと高瀬さんは、漢同士の熱く固いハグ。

「ありがとう!」
何度も何度も何度も繰り返してくれた章人さん。こっちも力一杯「ありがとう!」って言い返す。
きっと「ありがとう」という発音自体にはさして意味はない。胸一杯の気持ちを声に出すと、こんな陳腐な言葉にしかならないんだ。でも、こんなに陳腐でシンプルな言葉でなければ、この気持ちをダイレクトにぶつける事が出来ないから。
だけど、「さよなら」って手を振れなかった。2度と会えないかもしれないの、わかってるのに。

最後に隆さんがステージを下りる時、スティックを投げるいつもの風景。
何気な~い顔で、ひょいっと投げている姿。最後まで変わらないなーこの人は。


seが鳴る中、「THANK YOU」を合唱する人達。終わった後、回りのファンやモップを持ったスタッフさん達から上がる拍手。
この時やっと、「ああ、終わっちゃったんだなぁ」って思った。



ライヴが終わったら、今まで一番迎えたくなかった、一番怖かった時がもうすぐそこに迫っている事が、ライヴ中からわかっていて。
その時を力の限り押し留められる唯一の方法は、この日のライヴをめいっぱい楽しむ事で、そして最大限楽しめたと思う。
<時間を止めてなんて考えないで 飲むか飲まれるかさ>(『Going to distortion』)
どうせ飲まれるなら、全て飲まれる前にあがいてやる。HUSHがくれる「楽しさ」や「輝き」を一つでも多く掴んで、離すもんか!って、ずっと拳上げてたなぁ。「さよなら」さえ言わずに、最後まで。

HUSHという車は走り続ける。まともじゃないスピードのまま止まる事なく。
「あれ?いつの間にか米澤さん、高瀬さん、隆さん、いないじゃん!!」
そんな気持ちです。




曲list
se:『TASTE』
『JAPANESE MONKEY』『センチメンタルドライヴ』『EXPLODE』『1976』『午前4時の月と太陽』『紙ヒコーキ』『アカシ』『おやすみの唄』『ナイフ』『嘘の薬』『呼吸』『色情』『SOAP BUBLLES』『bullet』『SHINING DAYS』『SPIN』
ec1:『いつかシドヴィシャス』『can't you hurt me?』『乱反射』『パズル』
ec2:『SHELTER』『Going to distortoin』
ec3:『ヒカリノサキ』『bullet』
ec4:『SPIN』

 

拍手[0回]

PR
プロフィール
HN:
悠綺
HP:
性別:
女性
趣味:
執念でLIVEに行く。イラストを描く。
カウンター
ブログ内検索
バーコード

photo by mattarihonpo
Designed by eternity labyrinth
忍者ブログ [PR]