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LIVEが終わった後の昂りは、振ったスノードームのようです。 そして、底に積もった雪を眺めるようにしてLIVE REPRTを書いています。
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9/13
nil 
(with:Monkey Majic,N.E.S.)
at 仙台MA.CA.NA.

 私が初めて「LIVE」という所に行った思い出のMACANA(照)。3年振り2回目。入ってみると、記憶よりも狭い。子供が大きくなって同じ場所に来た時、の感じ(笑)。大人になったんだなぁ(笑)。
 3バンドの最後がnil。哲だ! 哲が! 哲に会える!! そればかりだったけれど、前の2バンドを聴いているうちに、逆に落ち着いてきました。テンションが悪かった訳ではないのですが(むしろ熱かった!)。
 位置は、樫本さんの真正面。(理由と私の思考回路:哲はギター→ZIGZOのギターは左→無意識に左へ→3ピースだったっ!! …間抜け…)
 享志さん・樫本さん・哲の順に登場。マイクを通さず生声で、小さく哲が挨拶を一言。ラフであっさりとした感じの始まり。
 一発目からインストの新曲。私は『FM』だと信じていたのに! 一発目から、「バン!」って始まるのかなと思っていたので。プレイに集中している感じで、次第にテンションが上がっていくような、この曲もそうだけれど、このライヴ全体の流れも予感させるようでした。
 次は待ってました! の『PLACEBO』。詞のある曲なのに、歌っているところじゃなくてプレイしているところがかっこいい!と改めて感じました。目の前の樫本さんのベースは、力強く跳ねるような音で、それに享志さんのドラムが土台にあって、哲のギターが乗ってる。
 続けて『バンビ』。ダンダンいうドラムのリズムに、メンバーも私達も次第に熱くなってくる、格闘的な曲(「ダン」はパンチか?実際は拳orへドバン)。間奏では、哲が少し前に出てきて、ニヤリとしつつテンポをゆっくりにハズすお遊びもあり。
 その後は新曲が続出。哲のプレイや歌い方が、感情豊かに、時には悲痛なほど。「静」といわれる2ndアルバムに入るであろう新曲達は、感情が肌にぴったりくっついて、だんだん体に染み込んでくるような感じがしました。とするならば、1stは「衝動」になるのかな?
 新曲2曲目のサビの詞が聞き取れたのですが、1フレーズ、1単語ずつ、その情景が付け足されていって、それはとてもきれいに見えました。『WALK』の、「こうなったら振り返り後ろ歩きだ」に似たものを思いました(こんな例えをして良いか分からないけど。ZIGZOの曲だけに)。ただ前に進むんじゃなくて、後ろ向きで、そんなスタンスが。曲は全然しっとりとしたメロディーなんだけど。
 「知らない曲ばっかりやってごめんね」と哲が言っていたけれど、すまなそうじゃない(笑)。こっちも、もっと聴かせて、と思っていると、「でもまた新曲。『モナリザ』という曲を」と、やっぱりすまなそうじゃないのね。この曲は、渋くてアダルトな感じ。聴いてるこっちまでどきどきしちゃうような、色っぽいというよりもっとあからさまな雰囲気でした。
 『さよならダヴィンチ』をやった後、「少し強引に」という哲の合図に、樫本さんはジャンプするわ享志さんもアフロを振り乱して叩くわ、の『イエロー』。今まで静かだった気持ちが、一気にはじけました。間奏のところ、享志さんのコーラスに気分がすごく乗ってくる。そして『FM』。出始めが樫本さんのベースだし、目の前で見ていてかっこよかったぁ…。「FASHIPON MONSTER!!!」のシャウトと拳で体もあったまってきたところで、『ランランラン』。個人的に一番好きな曲。やっぱりライヴだとさらに楽しい!!! 最後にぴたっと演奏が終わったところで、哲の声とギターとだけが歌い出す。『Baby Baby』。今までの余韻が残っていて、予想していたよりしんみりしなかった。切なくなるというよりは温かく感じました。
 下手側にいる樫本さんや享志さんが帰ろうとしているというのに、「帰ろうと思ったけどもう一曲やる」の哲の一言!(享志さんは前奏が始まっても帰ってこなかったし)ZIGZOでアンコールなどしなかった為、全く期待していなかった(笑)のでびっくり。その分嬉しさも幾倍か! 客の方が望む事がアンコールだから、形は違うけれど、「もう一曲」と思ってくれた事も嬉しい。もっと聴きたい。そういう気持ちが、きっと次のアルバムやライヴへの期待。そう思わせてくれた一曲でした。
 1stを聴いて、もっと広い屋外で、スカン!とした感じを受けました。でもライヴでは、音がそんなに遠くまで飛んでいっていないように聴こえました。ステージや会場にぎゅっと留まって密度が濃い感じ。『Baby Baby』は特にそのギャップがあって、CDではとても心が揺れたけれど、ライヴでは、その濃さに酔った感じ。酔うことができた感じ。
 それから、掴めそうなほど近く感じた。いや、実際掴めそうだったけど…、でも掴める雰囲気じゃなかったけど…。音楽の「核」みたいなものがあって、その周りに飾るものや隠すものが、聴き慣れている音楽と比べて薄いような、そんな感じ。纏っているものが薄くても、それが必要以上あるより、強い。
 あぁ、ライヴにくるまで前の無駄に舞い上がった気持ちが、ここまで考えられた(笑)。落ち着いた。やっとnilのライヴを観た実感。
 前の2バンド、monkey majicとN.S.E.も、それぞれよかった。monkey majicは、vo./g.とg.がカナダ人さん。本場の英詩に耳を傾けよう…。と思ったら日本語じゃん!日本人が英詩を歌うのを向こうの人が聴くと、こういう違和感があるのかなぁ、なんて思ってしまったり。でも、日本語のやさしい感じと英語のクールな感じが良いバランスでよかった。さすが。音楽もそういう雰囲気で、私全然詳しくないので分からないけど、ベースを指で弾くとそんな感じになるのかなぁ…、と(汗)。クールなギターと物悲しいベースで、全体的に切なげな感じがしました。
 N.S.E.はシャウトな曲が多かった。でもただの爆音のうるささではなくて、鋭く、太く突き抜けるようなインパクトのあるライヴでした。そしてN.S.E.のベースもも気付けば指で引いてた。すごいなぁ。すごいんだって近くの人が言ってた(受け売り)。ライヴ後のアンケートも、パートが普通に「ヴォーカル」とかじゃなくて、「shout」とか「~soul」とかで、なるほど、と(笑)。納得。
 nilも含めた3バンドとも、もっと聴きたかった。3つのバンドの「もっと」があって、このライヴ全部で一つのライヴだったように思います。楽しかった。行って良かった。

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悠綺
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執念でLIVEに行く。イラストを描く。
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